【コラム】農に訊く


農家さんに教えていただく「食」にまつわる健康のお話

農園料理のレストラン『杉・五兵衛』の園主、野島五兵衛さんに、心と身体を元気にする「知恵」を教えていただきます。野島さんは、約40年前から循環農法で育てた無農薬野菜のレストランを経営してこられました。関西での六次産業化の先駆者であり、「農の長老」とも言える方です。連載4回の予定です。


その日に食べるものを食べられるだけ

野生動物の食べ方にヒントがある

ごへえさんの写真
野島五兵衛さん:自然循環農法による自家栽培の無農薬野菜・米を使った農園料理のレストラン『杉・五 兵衛』を経営。畑スクールの 運営も。 

 野生動物。なんで健康や思う? 彼らには医者はいない。健康じゃなかったら絶えてるはずや。彼らは、その土地の植物を、食べるその日に食べられる分だけ採って食べる。それがヒントや。

 植物は天候に左右される。「今日は暑いから日陰いこか」と動くわけにいかん。暑いなら暑いで身を守るために萎れる。水分を吸えているときは、思い切り葉っぱを伸ばして蒸散作用で水分を放出して冷やす。冬は、キュッと縮まって地に這うようにして身を守る。氷が張るような寒い朝、空豆は枯れたようにペタンと葉っぱを落としてる。水をたくさん吸い上げてたら、凍って枯れてしまうからや。太陽が出て温かくなってきたら、元通りに伸びてくる。植物は、そうやって気候に対応してる。

 その植物を食べたら、気候に対応できる。だから、やつらエアコン無しで生きていけるんだよ。地産地消の一番大事な意味合いは、そこにある。フードマイレージだけじゃない。自分のいる場所で育ったものを、その日に食べるのが、一番健康にいいわけや。「あの食べ物が健康にいい」という情報自体が、ちょいと違うんだよ。キュウリやらトマトやら夏の野菜を「安いから」「いつでもあるから」と冬の普段の食事に入れてしまうと、身体を無理に冷やしてしまって良くない。でも、それは身体が食べ物(夏野菜の性質)に正常に反応しているだけや。

ロバのエサはレストランの野菜屑。その糞が、堆肥となる。ムダのない循環農法。
ロバのエサはレストランの野菜屑。その糞が、堆肥となる。ムダのない循環農法。
畑スクールでは、直接、農家さんたちに農業を教えてもらえるのが魅力。
畑スクールでは、直接、農家さんたちに農業を教えてもらえるのが魅力。

農園 杉・五兵衛

杉・五兵衛の建物
レストランの料理は、新鮮そのもの。建物も風情がある

農園 杉・五兵衛(火曜定休)

住所:大阪府枚方市杉責谷1-951

T E L072-858-0070 

HPhttp://sugigohei.com/